アンティークリネンの刺繍ブラウス
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今から100年近く前、東ヨーロッパで作られた驚くほどの手仕事が施された
アンティークリネンの刺繍ブラウスです。

リネンの原料となる一年草の亜麻を育て、収穫し、繊維を取って織り機で紡ぎます。
このように家庭で全部手作業で作られたリネンをホームスパンリネンといいます。
このブラウスは中厚のホームスパンリネン地で作られています。
しかも、ミシンが普及していない時代に作られた、全て手縫いのブラウスです。
首周りのため息がでるほど精密なギャザーのおかげで美しいドレープがでます。
パフスリーブには目の細かいクロスステッチで可愛らしい花が刺繍されています。
また、襟元の赤いステッチもアクセントになっています。
刺繍はぐるりと後ろまで施され、後ろ姿も手抜かりがありません。
少し色あせてこなれた感じの刺繍と素朴なリネンが優しい印象。

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いったい、どのくらいの時間をかけて作り上げたのでしょう。
本当に気の遠くなるような手間がかかっています。
このブラウス一つとってみても昔の女性の愛情の深さを感じます。
物に対する愛情、家族に対する愛情。
一世紀近く経っても、本物の存在感は衰えないばかりか、
ますます輝きを増しているように思います。
by bull_chihoko | 2010-08-02 10:31 | リネン
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