トロン レガシー


今から28年前、コンピューターが一般的ではなくごく限られた一部の人だけが所有していた頃、ディズニー製作の本作の前編が公開されました。
当時、わたしはリアルタイムで大館の銀映という映画館で鑑賞しました。
コンピューターの中、つまり電子回路へ送り込まれた世界を描いているのですが、
当時としては斬新で21世紀の近未来を体感させる衝撃的な映画でした。
この前作こそ、映画史上驚くべき大変革を起こしていました。
今では当たり前になったコンピューターグラフィクス(CG)の導入です。
まだ、誰も見たことが無かったCGの世界へ導いてくれました。
それから28年、3Dでの続編『トロン·レガシー』を一昨日鑑賞しました。
21世紀を迎えコンピューターが普及した現代に公開された本作もさらに未知なる世界へ観客を誘います。
アカデミー男優賞のジェフ・ブリッジスが前作当時の若いままの姿で出演していますがそれは全てCGで、現在とのギャップも楽しめます。
全ての新しいビジュアルは誰かが作るもの。
当時そうだった前作のトロンように、映像の最先端を見せてくれています。
デザイン、ビジュアル、テクノロジーを堪能できる新感覚の映画です。
世界を変えていくもの、それは人間の想像力に他なりません。
ディズニーの筆頭株主であるスティーブ・ジョブズ氏を彷彿とさせる主人公フリンがコンピューターの世界で求めた完璧という名のユートピア、その行き着く先が続編である本編で明かされるのです。
わたしたちが日常使っているiPhoneなどのテクノロジーがいずれどういうところに向かっていくのか何となく分かったような気がしました。
下の動画はアップル社のイメージ広告ですが、ジョブズ氏が一番大切にしているものがとても良く表現されているように思います。
それはテクノロジーの到達点に最も深く関わっている感覚なのではないでしょうか。
言葉では言い表せない想いがそこに確かにあると感じました。


by bull_chihoko | 2010-12-23 09:36 | 映画の感想
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