タンポポの運命
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昨日の雨上がりのタンポポ。
タンポポの黄色は、暖かみのある明るいお日様のような色。
雨に濡れても、ポジティブで前向きな印象の花です。
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ヨーロッパでは、子供がタンポポの白色の冠毛を吹いて占いをするそうです。
冠毛を一息で吹き飛ばせたら恋が成就すると言われています。
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我家のタンポポの花にミツバチが来ていて、ちょっと嬉しくなりました。
ミツバチは自然が豊かかどうかのバロメーターですから。

タンポポには日本に存在していた在来種と外来種のセイヨウタンポポがあります。
今から20年ほど前、在来種のタンポポが激減し、外来種が増え始めました。
いわゆるタンポポ戦争です。
近年になって、在来種タンポポはもともと日本の四季の変化に適応した農村型の雑草で、いかにセイヨウタンポポであっても在来種が初めから優先している場所に取って代わることはできないという研究結果が出ているそうです。
実は、在来種からセイヨウタンポポへの変遷の裏には、都市化という環境変化によって、在来種が生育できなくなった生態的な空間に、セイヨウタンポポが持ち合わせている性質がうまく適応した結果といえます。
要するに在来種の本当の敵はセイヨウタンポポではなくて、都市化という人間の手による環境破壊であったということなのです。
道端に咲くタンポポ。
運命を変えられたことを思うと、この黄色がとても健気に思えてきます。
by bull_chihoko | 2012-05-12 15:20 | 自然
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