グラン・トリノ
e0162117_11522256.jpgクリント・イーストウッドの監督作品および出演作品の中で
最高のヒットを記録している
「グラン・トリノ」を観ました。

本人が主演で、重みのあるしゃがれ声、奥深い眼差し、画面から伝わる凄みが違います。
イーストウッド監督が演じるのは、戦争の心の傷を背負った、いかにも頑固なウォルト・コワルスキー。
身内である二人の息子や孫からも疎まれる彼と、アジア系移民の隣人との関わりの中での変化を微妙な感覚で描いています。


「グラン・トリノ」とは、1972年式 フォード社製ヴィンテージカー。
今でも新品同様に磨き上げていて、不器用ながらも愛情の深さを物語っています。
現状のアメリカのありのままといえる設定で、映画の軸に「ブルーカラーの気骨と笑い」があり
音楽も言葉も仕草も非常にリアルで細やかな描写です。
78歳にしてあの感覚は、本当に驚かされます。
そして、イーストウッドの立ち姿が実に美しくカッコいいです。
若い人でも誰も真似できない「男」の立ち姿が印象的でした。
そして、エンディングに流れたイーストウッド本人が歌っていた曲
とてもいい締めくくりをしていました。
あの域まで達しているのは、神業とも言ってもいいのではないでしょうか。
この「グラン・トリノ」は、彼自身、監督や俳優という枠を超え、
一人の人間として同じ世界に生きるわたしたちに渡したかった想いが込められた、
最も優しい結末が待ち受ける衝撃の感動作でした。
 
by bull_chihoko | 2009-04-28 11:49 | 映画の感想
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