扉を開けたり閉めたりする「鍵」。
女性のアクセサリーの中でも鍵は特に好まれるモチーフです。
自分自身の心の扉を開閉する神秘的な道具なのかもしれません。
鍵をかけた向こう側にはきっと大切なものがあるはず···。
写真のアンティークな装飾の美しい鍵。
昨日紹介したキャビネットの鍵です。
昨日の写真をご覧になるとお分かりいただけると思いますが、
扉には一切取っ手がありません。すべてこの鍵で開閉するようになっています。
たぶん、家具のデザインの完成度を高めたら この領域にたどり着いたのでしょう。
取っ手が無いことで、実用的というより鑑賞的な存在になっていると思います。
鍵穴にこの鍵を入れて回す時は、宝石箱を開けるような感覚になります。
キャビネットの中には、コレクションした
オールドノリタケ、
プチポワン、
アンティークガラス、
レースやドイリーなど思い入れのある品々ばかり。
そんな大切なものに出逢える楽しみをより高めてくれる鍵の存在。
もしかしたら、キャビネットの設計者はそこまで考えて作ったのでは···。
きっと、そうにちがいありません。
鍵、それは大切なものに出逢う心理的な演出。
そういうステップを踏むことで、大切なものをより実感できるのだと思いました。
家具を使う人の気持ちまでイメージして物作りをするなんて、すごいですね···。
そこに男のロマンと優しさを感じます。
「鍵」は、女性を喜ばせるアイテム、
そして、女の独占欲の象徴なのかもしれません。