『黒鉱ドーナツ』 
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小坂鉄道関連で、ふと思い出した大鳳堂[大館市役所通り]の『黒鉱ドーナツ』。 
わたしも子どもの頃から大好きでした。
大館の鉱山全盛期の昭和40年の発売以来、守り続けられているお菓子です。
油っこくなく、サクッとした食感。
中には胡桃らしきナッツも入っていて、優しい甘さのこっくりしたドーナツ。
人気が維持できているからこそ、40年以上作り続けられているのですね。

そこで、黒鉱についてちょっと調べてみましたら、
興味深いことがありましたので紹介させていただきます。

秋田県大館北鹿地域は日本最大の鉱山地帯で、その中でも黒鉱は世界最大級の産地。
ちなみに英語で黒鉱をKuroko(クロコー)と呼んでいるそうです。
大館地域には小坂、花岡、松峰、釈迦内、花輪、尾去沢などの著名な鉱山が分布。
大館市内だけでも11鉱山あったというから驚きです。
大館北鹿地域が脚光を浴びたのは、昭和34年の小坂鉱山、内の岱鉱床の発見、
昭和37年に日本鉱業が釈迦内で、昭和38年に同和鉱業が松峰で、黒鉱鉱床を発見。 
昭和44年には三菱金属鉱業が松木に、昭和45年には同和鉱業が深沢に、
昭和51年には同和鉱業が餌釣に鉱床を発見。
これらの鉱床の発見が、大館地方に黒鉱ブームを引き起こしました。
昭和40年代、日本で一番テレビの普及率が高い町が大館の花岡町だったそうです。
当時、大館市内は活気にあふれ、数々の黒鉱のお菓子が作られていたそうですが、
現存するのは、この『黒鉱ドーナツ』だけです。
そんな、大館の歴史を感じるお菓子なんです。
by bull_chihoko | 2010-10-10 12:47 | 大館関連
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