計画停油について
3月17日の記事「計画停油」について多くのアクセスをいただいておりますので
もうすこし深く掘り下げてこの事について述べたいと思います。

大変残念なことですが、スリーマイル原発事故でも
安全性より経済性を優先したために大混乱が引き起こったという事実がありました。
計画停油については記事でも明示しているように、わたしの推理です。
地震の発生が11日でこの記事は17日に書きました。
この間、油について政府から具体的な説明もなく、
買い占めを止めるようにという発言が続くのみでした。
事態が悪化し、各自治体の首長から政府に陳情が相次ぎました。
それでも政府ははっきりと回答をしなかったのです。
ガソリンスタンドには待ち時間2時間を超える長蛇の列、翌日には休業。
また、複数のスタンドにわたしが直接問い合わせても
見通しが立たないとの回答でした。

関西方面からタンクローリーで供給され、
昨日19日、徐々に油の提供がはじまりました。

社会は政府による一元的なものではなく、
多くのファクターにより成り立っているものです。
今回の関西方面からの油の供給は、実際に油を供給した精油·運搬をしている
ファクターの独自の判断によるものではないでしょうか?
政府の判断だったなら、もっと早期に油の問題を解決できていたはずです。

わたしの発想のスタンスは、命こそ最優先されるべきだということです。
しかし、極限状態では、指揮官は人の命を最優先しないこともあるのです。
政府の発表もメディアが伝えることも、社会の大枠を維持するために機能するのだ
ということを、わたしは大前提として考えています。
ですからある意味推理の域を出ません。
わたしは皆さまの情報リテラシーに呼びかけています。

原発の問題は決して収束に向かっているとは思いません。
極限状態で生き抜くために必要な情報は安心などでは決してありません。
最悪の状態を提示していただき、どう向き合ってどう克服すればいいか
一人一人が知恵を総動員することだと思います。安心は知恵を生み出しません。
今はとても辛い状況ですが、考え、支え合い、実行していくこと
生きるとは、そもそもそういうことなのかもしれません。
by bull_chihoko | 2011-03-20 07:32 | 原発震災関連
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