「箱館ハイカラ號」
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函館初日にふいに街中で出逢った、路面電車の「箱館ハイカラ號(ごう)」。
突然でしたが、カメラを手に持っていたので運良く流し撮りできてしまいました。
この瞬間、わたしは可愛らしさと美しさに一目惚れ。
今回はぶらり&のんびりの行き当たりばったりの旅行だったので、
2日目はこの「箱館ハイカラ號」を愉しむことにしました。
( 函館2日目の「箱館ハイカラ號」記事は→ こちら
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函館市電の復元チンチン電車「箱館ハイカラ號」は、元になった車両の誕生から今年で100年目の夏を迎えました。
この車両は1910(明治43)年製で、12月に千葉県成田市で運行を開始。
それから8年後の1918年、函館に移り18年間営業車両として活躍しました。
翌年からはササラ電車に改造されて除雪車として使われたそうです。
1992年に函館市制施行70周年を記念して復元されることになり、
当時の図面を元に車体を新造。
車両下部のモーターなどの主要機器や台車は、旧来のものを使っているそうです。
復元の際には、太平洋戦争中の男手が不足した当時に車掌や運転士を務めた女性の方々が「函館チンチン電車を走らせよう会」を結成して復元の機運を盛り上げたほか、資金面などでも力を寄せられたそうです。
その方たちのおかげもあって、こうして現役の力走を見られるのですね。
そして2011年8月末、生誕から100年目の夏が終わろうとしていました。
(北海道写真發祥之地前にて)【2枚目の写真がRM今日の一枚に掲載されました】

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最終日にも函館らしいポイントを見つけて待っていましたが、時間をずいぶん過ぎても「箱館ハイカラ號」は姿を現してくれませんでした。
HPで確認したら残念ながら火水曜日はメンテナンスで運休なのだそうです。
1日に4往復ですが、運転席が吹きさらしのため雨天時は運休するということです。
運転士さんは立ったまま運転、切符の発券のために可愛い女性の車掌さんも乗務。
車内は木製でとても温かみがあり、照明やつり革、窓の真鍮の金具、運転席など、
とことん細部まで本物にこだわった小振りながらも贅沢な作りでした。
愛しい電車に出逢えて、函館のとても良い思い出になりました。 
「箱館ハイカラ號」ができるだけ永く函館の街を走り続けることができますように。
by bull_chihoko | 2011-09-01 10:58 | 鉄道ホビダス[今日の一枚]
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