案山子
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珍しく田んぼに「案山子(かかし)」が立っていました。
そういえば、案山子をずいぶん見かけなくなってしましました。
昔は稲刈りの後、1か月くらい田んぼで稲を天日乾燥しましたから、この間に鳥に食べられないようにするため案山子を立てたのでしょうが、今はコンバインで収穫しますから、昔に比べれば案山子の必要性は薄れたのかなと思います。
久々に案山子を見て、稲を大切に育てている農家の方だと感じました。
忘れかけていた日本の秋の光景に出会った気持ちになりました。
 
案山子の語源を調べてみました。
古くは髪の毛や魚の頭などを焼き、串に刺して田畑に立てたものだったそうです。
悪臭で鳥や獣を追い払っていたことから、これを「嗅がし(かがし)」と呼び、
静音化されて「かかし」となったということです。

でも、どうしてこんなにも複雑な「案山子」という漢字なのでしょう。
元々中国の僧侶が用いた言葉で、「案山」は山の中でも平らなところを意味し、
「子」は人や人形のことです。
日本でも古来より、山は神様の住処、
あるいは山そのものが神様でした。

案山子は元来、山の中で道に迷わないように、

山の神様のところへ案内してくれる山里の神様だったらしいのです。

つまり、山を案内する神様→案山子という文字になったようです。

一昨日、稲刈りして棒掛けされた田んぼを見つけました。
秋田でも、もう稲刈りが始まっているのですね。
by bull_chihoko | 2011-09-10 10:26 | カメラ歳時記
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