蘇る金環日食の朝
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今日6月6日は、金星の太陽面通過が、ただ今行われている最中です。
大館の今日の天気予報は雨とのことでしたが、朝のうちは陽が射していましたので
オペラグラスで覗いて見たら、確かに小さな金星を確認することができました。
今世紀最後、生きているうちでラストチャンスということでした。
オペラグラスを手にしたら、やはり思いは先月21日の金環日食へ・・・。
あの時のことは、わたしにとって忘れられない思い出になっています。
最近、その感動が蘇る素敵なことがありました。

数日前、一通の分厚いお手紙がわたしの元へ届きました。
心当たりの無い差出人のお名前を不思議に思いながら封を切ると
金環日食とスカイツリーのたくさんのお写真とお手紙なのでした。
「あっ、あの金環日食の朝の・・・。」
お手紙をくださったのは、栗駒山荘に宿泊した朝、金環日食をオペラグラスでご覧になっていただきたくて声をおかけした、ご夫婦の奥様からなのでした。
東京にお住まいのそのご夫婦は、第二の人生を仲良くご旅行をして楽しんでいらっしゃるご様子でした。

お手紙には、「あの日の朝、何かに呼び寄せられるように外に出て行ったのです。
出かける時には見れると思っていませんでしたが、普津澤様にお声をかけていただき、本当に忘れられない幸せにめぐり合えまして、心からお礼が言いたいです。」と、たくさんの感動とお礼の言葉が綴られていました。
わたしにとっても、ご夫婦お二人の晴れやかな笑顔が強く心に残っています。
旦那様は「きちんと撮れているかわからないけれど、写真お送りしますから」と
栗駒山荘の玄関前で住所を尋ねられた時には、そこまでしていただかなくてもと思いましたが、これもご縁だと感じ、お伝えいたしました。

一生に一度の世紀の天体ショーの金環日食をご一緒に仰ぎ見れたこと。
それだけでも素晴らしいことなのに、こうしてお手紙をいただいたことで
より一層その時間が輝きを増して心に刻まれ、感慨深い出来事になりました。
手書きの文字の一つひとつに思いが込められていて、有り難さを感じました。
今はメールの時代ですが、ご夫婦はネットも携帯電話もお持ちでないそうで、
こうしたアナログ的な意思疎通、タイムラグこそ素敵なのだと実感しました。
本当に出会いとは素晴らしいもの。
お手紙の最後には「いつか又お逢いできたらと心の中で願っています」と、
認(したた)められていまして、わたしも同じことを願っています。
いつかまたお逢いできたら、そんなふうに生きれる人生って楽しいことでしょうと
金環日食の特別なご縁を大切に思っています。
天体も、そして・・・つながり合う人同士の心もファンタスティックです。



※ 関連記事:5/21「金環日食の朝」は → こちら
by bull_chihoko | 2012-06-06 11:05 | ダイアリー
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