今日は わたしのコレクションからアンティークのプチポワンを紹介いたします。
プチポワン(Petit Point)とはフランス語で"小さな点"という意味で、
目の細かい絹キャンパス地に多彩な刺繍糸を用いて細かなステッチを刻んでいく刺繍技法です。
1平方cm当り120~400針以上ステッチする点刺繍で、細かいほど高級品になります。
信じがたいほどに緻密な作業で、そのせいで当時の刺繍職人は30歳代で失明したと伝えられています。
今はもうこの技術を引き継ぐ人が殆どいなく、大変貴重になっています。
プチポワンの歴史は古く、誕生は18世紀オーストリア・ハプスブルク家にさかのぼります。
当時の上流社会で流行したプチポワンは、女性のたしなみ、教養とも言われていました。
フランスのマリーアントワネットもこのプチポワンを愛したそうです。
初めてプチポワンに出逢ったときはこの世にこんなに綺麗な刺繍が存在するのに驚きました。
手刺繍で長い時間をかけて一針一針丁寧に作られてあり、素晴らしい芸術作品です。
眺めているだけで本当に幸せな気持ちになります。
以来、ずっと綺麗なプチポワンを追い求めています。